中学受験のギモン一問一答

偏差値ってどのくらい信じられるもの?

よくインターネットで中学受験に関する情報を調べていると「○○中学校の偏差値は65」といった数字を見かけます。 自分の感覚とかけ離れていることもあり、どこまで偏差値という数字を信じてよいかわかりません。

お答えします!

偏差値は「どの母集団によるものか」を見極めることが重要です。

秋が深まると、中学入試が近づいてきたことを実感します。

この時期には受験生だけでなく保護者の皆さんからも「偏差値がどのくらいあったら○○中学に行けますか?」という質問をよく受けます。

やはり多くの人が偏差値って気になりますよね。平均点ちょうどだと偏差値は50、平均点より上だと偏差値は50より上となり、平均点より下だと偏差値は50より下になるという偏差値の大前提については多くの人がご存知だと思います。テストごとに偏差値に一喜一憂する光景もよく見ます。合格したいという思いがそれだけ切実だということですから、その姿を見るたびに私たちの重大な使命を改めて実感して身の引き締まる気がします。

 

ただこの「偏差値」という数字の取り扱いや受け止め方には慎重さも必要です。

そもそも偏差値とは、大まかにいえば「あるテストを受けた集団の中でどのあたりの位置にいるか」というものを示したものですから、その「テストを受けた集団」がどういった集団か、どのレベルにある集団かによって、本人の偏差値は大きく変わってしまいます。

 

例えば白石学習院の答案練習会を例に取れば、毎回答練会の最後にお渡ししている成績表に記載された偏差値は「中学受験合格を目標に、当院に通う小学6年生」という集団内での自分の位置が分かるものになっています。

 

ところがインターネットにあふれている、「○○中学校の偏差値」というのは、どのような母集団が受けたテストなのか、その説明がほとんどありません。場合によっては中学受験をしない生徒を含めたテストを基にして偏差値を算出しているケースもあります。この場合各中学校の合格のために必要な偏差値は大きく上がってしまいます。そのことを認識したうえで見るのであればよいのですが、ただ数字だけを追いかけると現実との乖離が大きい数字に踊らされることにもなりかねないのです。

また、一部の学習塾では各中学校の合格ラインの偏差値を自塾のホームページに掲載している場合もありますが、やはりその数字はその学習塾に通っている生徒を母集団としているので、他のテストで得られた偏差値をそのままあてはめることはできません。

ネットの検索で出てくる偏差値は、そもそも中学受験をしない生徒さんたちが受けているテストが基になっている可能性もあります。そうなると、「この中学で偏差値65もいるのか!」とびっくりしてしまうこともあるのです。

 

当院では、各教科で中学入試問題を詳細に分析したうえでオリジナルの模擬試験を作成、実施しており、50年以上積み重ねた受験結果を基にして各中学校の合格に必要な偏差値を算出しています。また偏差値は単に合否の判断の参考として用いるだけではなく、自分の立ち位置と志望校との距離感を測り、その差を埋めていくための戦略を組み立てていくためのものでもあります。情報が豊富な時代だからこそ、本当に指針として活用していく数字の見極めが必要です。現在まさに後期保護者懇談会の開催期間。模擬試験結果をもとにお話ししていくこともありますが、ご家庭にご覧いただく数字の一つ一つに歴史と伝統が裏打ちされています。

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