また,間違えた!
日常生活にパソコンは欠かせない。パソコンを打ちながら思考する。そして仕事が完結すれば名前をつけて保存する。時として自分ながら,いいアイデア—が生まれたと思い,一気に完成間近まで来る。その瞬間,つらい文字が出てくる。
『不正な使用をしたので強制終了します』という冷酷な言葉。保存をしていない時に限って固まってしまうことがある。もちろんすべてがパア—。また一からのスタート。つらい失敗を忘れていつのまにか内容に没頭する。完成間近の段階で,また来た。『不正な使用のため強制終了します』。つらいやら悲しいやらやりきれないやら…。同じ間違いを二度おかした自分の浅はかさに絶句する。これこそ大ばか者だ。
ずっと昔,大工さんは町に数人しかいなかった。私の実家の新築工事を任せていた大工さんはすごかった。寸法が狂って柱や板が合わない。いつものことのようで,音楽リズムをとりながら『また,まちがえたー』。1日に何十回と連発する言葉に私の母は,初めは不満たらたらだったが,大工さんの天才的,いや芸術的なボケに腹を抱えて笑うようになったそうだ。『また,まちがえたー』でもそこそこの家の完成度だったらしい。
大工さんほどの『また,まちがえたー』の回数に近づかないように気をつけたいものだ。

