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代表永田の思考整理本紹介『ラジカルロジック』 / 紹介本『35歳の教科書』
投稿日:2011年11月21日 14:10
教育分野にご関心のある方ならまず知らない人はいない、初めて公立中学校の民間人校長になられたリクルート出身の藤原和博氏。「夜スペ」「土テラ」「よのなか科」などの取り組みはテレビでも相当取り上げられましたが、本書はそれらについての解説ではなくて、氏による世の大人(それもおそらく現役世代男性)に対する生き方啓蒙書にあたると思います。
私はもう40歳を超えましたので「いまさら」の話なのですが、20代の頃から『男の仕事人生は35歳が岐路、節目』などと世間一般でよく言われた通説を信じていたタイプでした。実際32歳で転職を決意して学習塾の世界に飛び込ませたのも、その強迫観念に近い感覚が動機にあったことを否定しません。しかしなぜこの35歳という妙な中間ゲートの存在がこうも働く男たちに影響を及ぼすのか、それを根本的に考えることもないまま今に至るわけで、さらに今でもまだそれを肯定も否定もできずにゲート以前の若い職員たちを見ている自分も存在し・・・。本書にその答えがあるかと思いきや、しかし読んだ実際の本の内容は、あまりこの『35歳説』にこだわる訳でもなく、日本がいかに成熟社会に変容した結果それに伴い社会的規範が変化したか、それに対する個としての職業観や価値観などについてどうあるべきか、と彼独自の視点で丁寧すぎるほど論理的に解説するもの。今は社会や集団には依存できない時代、自分自身を高めるために旧来的な社会的枠組みから脱して新しい時代にマッチした思考法を身につけることが重要、と。そして彼が学校現場で行った改革は、単に子供に対する教育改革を超えて、変化に対応し切れていない大人側社会に対してのアンチテーゼであったこともよく伺えるのです。このように最初から最後まで気持ちいいぐらい快活で論理的な説法が続きます。まさしく思考整理本でありタイトルどおり大人の教科書、ですね。
論理に共感できる、解説も核心を突いている、すなわち全肯定できる。しかし読後感として、藤原和博という男は間違いなく天才であるがゆえに主体的に行動してきたわけであって、彼の本を完全に理解したとしても人生に影響を与えるほどに体得できる人は実際いるのかな、と。私のような凡才にこういう論理の習得の実効性があるのかな、と。「頭で分かることと出来ることとは違う」といった指導者的常套句は、今回は自分に向けられた気がします。

1970年生まれ兵庫県宝塚市出身。関西学院大学を卒業後、大手住宅メーカーに勤務。平成16年に白石学習院に入社し、平成20年に代表就任。自身も中学受験・高校受験を経験し、受験学習の厳しさと楽しさの両面を熟知。幼少期からスポーツ(野球)や音楽(バイオリン)などの習いごとをしてきた経験もあり、極端な知育偏重主義には異を唱える。またプライベートでは二児の父親でもある。