7月14日(土)午後2時〜4時、南区民文化センターにて中学部全体会が行われた。夏期講座を前にして毎年この時期に行われるが、今年のテーマは、「新世紀の教育」。ゲストとして国泰寺高校、基町高校の公立高校2校と私立高校からは修道高校、工大附属広島高校の先生に参加していただいた。特に、はじめての公立高校の参加は、どんな話が聞けるかと、事前から生徒・保護者の期待も大きかった。
 定刻の2時、当院中学生と保護者、また一部外部の保護者の方も含めて定員500名がほぼ満席となった会場。司会の開会宣言の後、まず白石学院長の挨拶から始まる。
 学院長は、「夏期講座を前に、基礎力の定着こそ秋以降の学力伸長に繋がる。この会を、最新情報収集だけではなく、今後の学習にあたっての"心の切り替えの場"としていただきたい。」と、述べた。


 次に、当院中学部前期成績優秀者の表彰と総勢約60名の白石学習院教師紹介があり、いよいよ「新世紀の教育」討論会の始まりである。討論会参加者は、工大附属広島高校=八川先生、修道高校=田原先生、基町高校=日浦先生、国泰寺高校=才木先生、白石学習院=郷原、植田。以下、討論会の内容のまとめである。

 まず、郷原のほうから、「久しく"私高公低"といわれていた広島県高校入試は、公立総選の廃止、オール単独選抜となり、公立高校の人気回復となった。新世紀を迎えて、公立・私立共に今後どんな学校にするかを問われる転換期を迎えているといえよう。」とのプレゼンテーション。
@ 公立高校の改革についてどうとらえているか。
 公立高校の立場から国泰寺高校才木先生は、「生徒にとって、選択幅が広まり、努力すれば希望校に入学できること。また、学校側にとっても独自色を出しやすくなった。」と、大歓迎。さらに、「将来、学区の改編や各高校単独の入試問題もあるかもしれない。」と。一方、私立高校側はどうか。広島高校八川先生は、「時代の流れである。広島県全体の教育の向上にとってよい。」と、すでにこうした状況をみこして数年前から改革を進めていた当校の自信が伺えた。
A 公立・私立の推薦入試について。
 公立高校の選抜Tは、内申点・面接・作文(論文)で検査されるが、ずばり合格ポイントは何か。基町高校日浦先生は、「面接は点数化していない。内申点と作文で差がつく。」と、そして基町高校の場合は、内申点、作文ともに予想通りレベルの高い争いであったことを暴露していただいた。
 ちょっと変わっている修道高校の推薦入試は、「指定校51校から1名ずつ、内申点基準5段階で4.7以上の生徒。今年は、15名の合格者であった。学校内容がすべての科目においてほぼパーフェクトにできる生徒を希望する。今後もこの方針は変えない。」と、かなり強気の発言の田原先生。
 工大附属広島高校の推薦入試は、「国数英の学科試験各100点と、内申点50点の合計350点で、合否が決定される。」さらに、「推薦入試で不合格の生徒が一般入試で再度挑戦してきた場合には、それだけ広島高校に入学したいという思いが強いから、ボーダー上でプラス得点がある。」と。
B 一般入試について。
 公立高校選抜Uは、倍率が合否に大きく左右する。基町高校は定員割れしたが、生徒層のレベルは変わっていない。つまり、高学力の生徒が多く入学している。また、1.57倍と高倍率の国泰寺高校は、年々受験生のレベルが上がっており、総選のころに比べて明らかに下位の生徒は減っているようだ。公立2校の説明の後、当院植田のほうから市内おもな公立高校の内申点基準を示すと、中1、2の生徒もしきりにメモをとっていた。
C 白石学習院の生徒、教師からの質問コーナー。
 事前にアンケートをとってまとめたものを、植田のほうから1問1答形式で各学校に投げかけた。テストの採点の仕方、面接での態度など、特に修道高校田原先生の具体例を交えた歯切れのよい応答には、会場爆笑であった。
D 最後に、各高校の学校紹介や、抱負。
 修道高校=「知徳併進」の教育方針の下、さまざまな生徒がいる。運動部を中心にクラブ活動もさかんで、広島でもっとも多く難関大学といわれる旧帝大に合格する高校である。勉強は厳しい、鍛えられる。秋の体育祭など、是非足を運んで学校を見てほしい。
 工大附属広島高校=キャッチコピーは、「21世紀に向けて、確かな学力を養成する」。創造的、国際的な時代に欠かせない、英語・ITに力を入れて教育改革を進めている。こうした中で、一人一人の生徒の夢や希望をかなえたい。
 基町高校=伝統的に生徒は明るく、のびのびした雰囲気をもっている。以前からクラブ活動もさかんだが、難関大や医学部など大学志望校に対する生徒の意識がずいぶん変わってきた。教育モットーは、「生徒の行きたい大学に行かそう」である。
 国泰寺高校=「生徒が安心して、楽しく学校生活を送れるようにしたい。且つ、学力がつく。」という方針の下、昨年県から学力重点校に指定され、わかりやすい授業と生徒の意欲アップで、どのクラスも活気に溢れている。また、昨日県教委により決定されたばかりのホット情報−来年度普通科に1クラス「理数コース」の新設。難関大や医学部志望生徒がさらに増加すると予想される。

 60分という時間は、あっという間に過ぎていった。いつもの教室では、休憩時間には少々うるさい生徒も皆真剣な表情で話に聴き入っていたのが印象的だった。この後、当院卒業生による学校紹介があり、各高校の食堂のメニューや海外などの修学旅行自慢、また井口体操も飛び出して楽しいうちに終了した。
事後、生徒・保護者からアンケートにて感想を求めたが、400通以上のアンケートは、ほとんどが「よく理解できた。」「各高校のようすがよくわかり、ためになった。」など、ほぼ満足との解答。
 翌日の塾での授業、生徒たちの表情も幾分変わったと感じられた。


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